第6章・・・・・ 祭り方
神主「かんぬし」
神社に奉仕する者、神に仕え神事を主宰する者をいう。今日では神と人との間に立ち仲取持ちを行う者。古くは神そのものであったが願意を神に、奏上する者へと性格が変化した。神主が禰宜・祝とともに職階を示した時代もある。今日では神職一般のことをいう。
宮司「ぐうじ」
神職の一名称。その神社に奉仕し、かつ造営・収税などのことをつかさどる者の称。のちにはひろく祭祀・祈?に従事するものを称するようになった。現在は、その社の祭祀をつかさどる神職の長であり、社務の主管者である者の名称と規程されている。宮司は神社本庁統理が任命する。
禰宜「ねぎ」
神社にあって、祭祀・神事に従事する者の職名であり、宮司を補佐する地位にある。更にその下に権禰宜があり、両者はいづれも宮司の具申によって神社本庁が任命する。
献幣使「けんぺいし」
神社本庁では全国神社の総意に基づいて、神社本庁を代表する統理が、各神社の例祭・鎮座祭・本殿遷座祭及び式年祭に本庁幣を供進する。その供進使を献幣使といい、各県神社庁においてもこの形をとっている。
潔斎「けっさい」
神事に奉仕する者が心身を清浄にし、禁忌を犯さぬようにすることをいう。祭りに参加する必須条件として考えることができる。その基本となるものは祭事には日常の穢悪を避けて、清浄に身を置くことにある。
手水「てみず」
ふつうの手の汚れを洗う水のことをてみず、てみずを使うことを手水という。一般参拝者は、神前での参拝に先立ち、社頭にある手水のための施設「手水舎」で、手を洗い口を漱ぐ。
修祓「しゅばつ」
祓をおこなうこいとで、すべての祭事は先ず修祓から始まる。修祓の具としては、多くは大麻・小麻・切麻・塩湯・木綿・形代・解縄・散米・塩水などが用いられ、それを振りかけることによって祓を修したのである。大麻は榊の枝に紙垂などを垂らしたもので大祭式の祭りに必要な祓具である。なお、小祭式などには白木の棒の先に細いたくさんの紙垂を垂らした祓串も使われる。小麻は大麻の小型のもの、切麻は麻を細かく切ったものの意で、和紙を方寸に裁断したものに麻苧を切り混ぜ、さらに米や裁断した榊葉や塩なども加える。また陰陽五行説に準じた五色の切株や布帛や錦を用いる場合もある。それらの用具から見れば、この祓はイザナギノミコトの海辺につかる祓とスサノオノミコトが千位置戸を出して罪の償いをした祓との双方の意味が含まれていると考えられる。
塩湯行事「えんとうぎょうじ」
祭に参加する条件として、祓が必要であり、その修祓の一種として塩湯行事がある。伊邪那岐命が筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原の中瀬に濯ぎ給うた故事に基づく。塩は潮水の意、これを湯にするのは浄火で沸かしていっそう清めるの意。禊を意味する。
降神「こうしん・こうじん」
建物としての神社の建立以前には、空に聳える常緑の自然の木や大きな岩石などを、神霊の座とみたて、ここに神霊をお招きして祭りを行った。神社建立以後は神霊は神社に常在しておるから降神の儀は行わない。但し慰霊祭とか地鎮祭の時には神籬を立てて降神の儀を行い神霊をお招きして祭りを行う。
昇神「しょうしん・しょうじん」
神籬祭祀が終わって、神霊が元の御座へお帰りになること。
神饌「しんせん」
神に献供する飲食物の総称で、古くはミケといった。清浄な海川山野の産物を奉る。調理法により熟饌・生饌・生贄・素饌があり、現行の祭式では和稲・荒稲・酒・餅・海魚・川魚・野鳥・水鳥・海菜・菓(水菓子=果実・菓子)・塩・水が供される。
祝詞「のりと」
神祭においてとなえられる詞。神にたいして祭の趣意目的を奏上し、同時に参列者にも聞かせていわゆる神人合一の意義を深からしめる。古典的なものとして「延喜式」巻八に祈年祭、六月月次祭、六月晦大祓など二十七篇が収められている。
神賑「しんしん・かみにぎわい」
神社の恒例祭の時に、神殿において神職の執行する厳粛な祭典が終わった後、神楽や獅子舞い、舞楽、奉納武道、奉納相撲、競射、神輿、山車、仮装行列などさまざまな催しをするが、これらを総称して神賑行事という。
神楽「かぐら」
神座の転音。神をまつるために神前で奉せられる舞楽の総称。宮廷で毎年十二月に内侍所で行われる「御神楽」を代表するものと、民間の神事芸能「里神楽」の二系統に大別される。
雅楽「ががく」
雅楽は正統音楽、すなわち正しく上品な音楽の意で、宮廷の式楽。奈良時代前後に大陸から輸入した楽曲と、それを模した和製の曲、さらに日本の古楽と輸入音楽の影響下に作られた新声楽も含めた宮廷音楽全般をいう。厳密には久米舞や東遊などであるが、後の祭典音楽として一般的となってきた五常楽や越天楽などもこの範疇に入るものである。
神拝「しんぱい」
神を崇敬して拝礼する行為であり、「拝」と「拍手」をもって神拝とする。現在の神社祭式では二拝二拍手一拝をもって神拝とするが、古来の祭祀伝承として神拝作法を別に存する場合もある。
拍手「はくしゅ」
「はくしゅ」と読み「かしわで」と呼ぶこともある。神社祭祀では欠くことのできない敬礼作法。その動作の始めは「先ず手を合わせる」ことで心を統一し敬意を示す対象に精神を集中することにあり、単に音を立てればよいという作法ではない。
神籬「ひもろぎ」
神霊の宿る神座の一種。清浄の地を選び、そこに常緑樹を立てて祭祀の対象としたもので、神社という固定した祭祀施設が整う以前の祭祀形態であった。現在では臨時の神座として用いられる。
御幣「ごへい」
幣帛の敬称。古くは神に奉るものの総称であった。後代になってから、神饌と幣帛とを区別することになった。楮の繊維で織った布または紙を木綿といい、これをいろいろな形に切って榊の枝や幣串に垂れたものを特に御幣とよぶ。
玉串「たまぐし」
魂を最も貴いものとして串にさして神に捧げるのが語源。諸祭祀の折に神職らが誠意・敬意・願意をこめて神前に供える榊などの技であり、神道儀礼の一つである。形状として榊の枝に紙垂や麻などをつけたもので、根元を神前に向けて供えるのが一般的な拝礼の作法である。
注連縄「しめなわ」
標縄・示縄・七五三縄とも書く。祭祀具の一種。穢・禁忌などの不浄を界隔し清浄な聖域を標示するため用いる縄。神前、社殿、祭場、鳥居、神輿、神籬その他の神聖なる場所ならびに神事用具に用いられる。
紙垂「しで」
神社の殿舎、社頭の装飾に用いられる用具の一つ。「五百津真賢木を根こじにこじて……下枝に白丹寸手・青丹寸手を取り垂でて」(古事記)に由来している。紙片を榊枝などに付けて神前に奉ったり、清浄の表標として用いる。
茅輪「ちのわ」
茅・藁などを束ねて作った輪であり、大祓式などの折、境内鳥居などに置きそれをくぐることにより、罪穢の祓除を目的としている。「備後風土記」に蘇民将来が神(素戔鳴尊)から茅輪をもらい、その年の疫病から救われた話が起源である。
神酒「みき」
「神にお供えする酒」。神酒には白酒・黒酒・濁酒・清酒・醴酒・甘酒などがある。直会での酒、また参拝者に授与する酒をも神酒をいう。
直会「なおらい」
神祭の本義は、祭礼のときに神と人とが共に同じものを飲食することにあり、直会は嘗りあうが語源である。即ち共に食べあうことによって神と人とが霊的に交歓する意味で、本来は祭礼の中心的なものであった。
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